松濤會について

松濤會とは

日本空手道松濤會は「近代空手道の父」と言われている、船越義珍先生を祖師とした伝統ある団体である。

「松濤」とは、船越先生の「雅号」である。松のように堂々と、岩に砕ける怒濤のように力強くとの思いから「松濤」とされたものである。
先生は「唐手」を「空手」に改名し、かつまた「空手術」を「空手道」に変更した。
 

 

さらに、現在広く人口に膾炙されている「空手に先手なし」を含む「空手道二十訓」を完成し、空手道を学ぶ者の心得、空手道修行者の人生訓として示した。
この空手道二十訓は日本空手道松濤會の基本理念となっている。

松濤會では、空手道を、「精神修養の道であると共に、誰にでも出来る、体力がなくとも長く続けられる体育であり、健康法であり、護身術である」という船越義珍先生の教えを守っている。
これは、空手道とは、けっして、筋力、体力の優れた人たちのための武術ではなく、あらゆる年代の、世界中のさまざまな現代人が求め、必要としているものであると言い換える事が出来る。

松濤會は、「型に忠実であれ、空手に試合はないのだ」という船越義珍先生の遺訓を遵守し、「型」稽古を重視した稽古体系を守っている。

松濤館制定型は、船越義珍先生が沖縄に伝わる、重厚堅固にして体力を練り、筋力を鍛えるに適した昭霊流、軽捷機敏な早業を駆使する少林流の一長一短を目し、両派を取り入れて松濤館制定型とした。さらに、入門の型として「大極の型」をこれに加えている。
「型」の稽古には、「左右均等に体を動かす」「前進・後退・転身には円滑な身体重心の移動が必要である」「息切れしない呼吸法が求められる」など体育的要素と武術的要素がとりいれられている。
この事は、稽古する人の目的に応じて、健康法であり、美容法であり、護身術の習得・精神修養となる。

武道的立場から見ると、「型」は技法の無限の変化を含むものであり、反復訓練する中で新たな発見を自覚するものである。さらに、「型」の分解動作、組手(試合ではない)稽古によって武術に必要な「間合い」の会得を図っている。
先生は「空手は一切の武術の根本である」の思想に従い、松濤會では本部道場松濤館に於いて、日常稽古の他に定期的に棍講習会を開催し、初級の棍として棍の基本、中級以上の棍の型・棍の組手を行い棍技術の習得も図っている。

松濤會空手道は年齢・性別・性格・身体の大小などに関わりなく、何時でも始められる武術であり、無理なく続けられるものである。

 

 

 

 

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