松濤會空手道技法の特徴を簡潔に表現すれば、「低い立ち」「低い姿勢」で大きな技を使うことである。このことは、稽古の過程で脚足に充分な負担を掛けることにより、腰を原動力とした素早い動作を身につけることが出来る。
腰を起点とする動きは体力とは関係なく、老若男女誰にでも有効な「突き」「打ち」「蹴り」等の攻防の技を駆使出来るようになる。同時に各種「受け技」も、その本領を発揮することが出来るようになる。
準備稽古
練習、稽古に入る前に、普通柔軟体操をする。体の各部分、関節、筋肉、腱などを柔軟にするための運動であれば、何をやってもよいが、現在行われているものの中から代表的なものを挙げる。
横開脚による体の屈伸
出来るだけ真横に開ききれるまで開く。脚を横に開いた姿勢で、上体を横に倒し、前に倒す。前に倒す場合、両手を伸ばし前に出し、先ず頭を床に着けるようにし、次に胸を着け、さらに腹が着くまで練習する。横に倒す場合もいろいろ工夫する。

両足を出来るだけ開く

胸と腹が脚にぴったり
つくように曲げる

頭越しに足のつま先を
つかむ

胸と腹を床につける
立ち上がる勢いに乗せて蹴る
両足をそろえて膝を曲げ、体を落とす。この姿勢から勢いよく立ち上がる勢いに乗せて蹴る。
膝を抱え込み、膝から先を飛ばす気で高く上げる。蹴ったら元の姿勢に戻る。

腰を低くして

立ち上がりながら
膝を抱え込む

膝から先を
飛ばす気で

高く蹴上げる
脚の振り上げ
脚の振り上げ1

軽い前屈で立つ

脚の振り上げ
軽い前屈姿勢になり、後ろ足を前に振り上げる。膝が胸に着くようになるまで行う。
脚の振り上げ2

膝を軽く曲げて
立つ

片足で連続して
早く蹴る
両足をそろえて立ち、膝を軽く曲げる。この姿勢から、片足だけ連続して、出来るだけ速く蹴る
2人で組んで行う柔軟体操の例
注意することは、補助者は相手の身になって補助し、決して無理をしない。



